フローリング・床材の種類を完全網羅!
用途別の選び方や価格・見分け方を解説
住宅の温かみあるリビングから、多くの人が行き交う商業施設、清潔感が求められるオフィスや病院まで、空間の印象と快適性を大きく左右するのが「床材」です。
なかでもフローリングは、用途やデザインに合わせて多種多様な種類が存在します。
この記事では、フローリングと各種床材の種類、見分け方、人気ランキング、そして建築用途別のおすすめや価格相場までを完全網羅して解説します。
フローリングは以下の2つに大きく分類・定義されています。
・単層フローリング(無垢フローリング):天然木から切り出した1枚の板(ひき板)をそのまま使用し、厚みが一つの層だけでできているフローリング。
・複合フローリング:合板や集成材などの土台(基材)に、天然木の薄い板やシート(化粧材)を貼り合わせたもの。
出典:農林水産省「フローリング JAS規格」
それぞれの特徴とメリット・デメリットを見ていきましょう。
天然木100%の風合い「無垢フローリング」の特徴
無垢フローリングは、混じりけのない天然木100%の板を使用した床材です。自然素材ならではの豊かな表情と、足に伝わる温もりが最大の魅力です。
メリット
- 湿度が高い時期には空気中の水分を吸収し、湿度が低い時期には放出するという「調湿作用」の効果が高い
出典:林野庁「木材利用の動向」
- 年月が経つほどに色合いが深まる経年変化を楽しめ、高級感のある空間を演出できる
デメリット
- 複合フローリングに比べ、乾燥や湿気による反り・割れ・隙間が生じるリスクが高い
- 天然木のため水に弱く、定期的なワックスやオイル塗布などのメンテナンスが必要
安定性と機能性に優れた「複合フローリング」の特徴
複合フローリングは、合板などの基材の表面に、化粧材となる木材やシートを貼り合わせた床材です。現代の建築において最も一般的なフローリングです。
メリット
- 無垢に比べ温度や湿度の変化に強く、膨張や収縮が少ない
- 床暖房対応や防音仕様など機能性に優れた製品が多い
デメリット
- 無垢材と比較した際に質感がやや劣る
- 表面材の厚みを超える深い傷がついた場合、下地が見えるため補修が困難

複合フローリングの種類は、表面に貼り合わせる「化粧材」の厚みや素材によってさらに3つに分類されます。
見た目や価格が大きく変わるため、見分け方を知っておくことが重要です。
本物の木肌を感じる「挽き板(ひきいた)」
2mm〜4mm程度の厚みの板(挽き板)を表面に貼り合わせたフローリングです。表面の厚みがしっかりあるため、見た目や質感は無垢フローリングとほぼ見分けがつきません。無垢材の高級感と、複合フローリングの機能性を兼ね備えているので、ホテルの客室や高級店舗、ハイグレードなオフィス空間にもおすすめです。
コストとデザインのバランスが良い「突き板(つきいた)」
0.3~1mm程度の薄い天然木の板(突き板)を貼り合わせたフローリングです。天然木の美しい木目や風合いを楽しみつつ、挽き板よりも材料費を抑えられるため、機能性と価格のバランスに優れています。一般住宅のリビングや寝室などに最も広く採用されている種類です。
お手入れ簡単で多彩なデザイン「シート」
樹脂や紙などのシートに、木目や石目などの模様をプリントしたものを表面に貼り合わせたフローリングです。(※天然木は使用していません)品質が均一で色柄のバラつきがなく、水拭き可能でお手入れが非常に簡単です。賃貸物件、子ども向け施設、飲食店など、メンテナンス性を重視する建築物に最適です。
木質フローリングの印象は、選ぶ「樹種(木の種類)」によって大きく変わります。
ここでは、空間のテイストに合わせた選び方と人気の樹種ランキングと、様々なデザイン(張り方)についてご紹介します。
フローリング床材の定番!人気の樹種ランキング
1位:オーク(ナラ)
古くから家具や床材として愛される広葉樹の王道である樹種です。
力強い木目が特徴で、幅広になることで美しい模様がより鮮明に現れます。はっきりとした美しい木目が特徴。非常に硬く耐久性が高いため、傷がつきにくいのが強みです。
住宅はもちろん、土足で歩く店舗や公共施設、カフェなどでも大活躍する万能な樹種です。
2位:ウォールナット(クルミ)
世界三大銘木の一つ。深みのあるダークブラウンの色合いと美しいツヤが、空間に重厚感をもたらします。
ホテルのロビーや役員室、高級ラウンジなど、落ち着きとラグジュアリー感を出したい空間に選ばれています。
3位:メープル(カエデ)
明るい乳白色と、きめ細かくなめらかな木肌が特徴。光を反射して空間を明るく広く見せてくれます。
清潔感があり優しい印象を与えるため、クリニックや病院、保育園などの子ども向け施設に人気です。
空間の印象を決める様々な張り方(デザイン貼り)
床材は一般的な乱張りだけでなく、様々な張り方をすることで空間のデザイン性を大きく高めることが可能です。
例えば、V字型に連続して組み合わせて張る「ヘリンボーン張り」や、木片を寄木細工のように組み合わせる「パーケット張り(市松模様など)」は、床面に立体感とリズムを生み出し、空間のアクセントとして非常に効果的です。
アパレル店舗や美容室、カフェなどの商業施設はもちろん、住宅のリビングの主役としてもよく映え、ワンランク上の洗練された印象を与えます。
建築用途によっては、木質のフローリング以外の床材が適しているケースも多々あります。ここでは代表的な周辺の床材をご紹介します。
耐久性・耐水性に優れた
「塩ビシート」
「フロアタイル」
ポリ塩化ビニルで作られた床材です。土足歩行に耐える高い耐久性と耐水性を持つものが多く、店舗、飲食店、病院、大型商業施設などによく使用されています。木目調や大理石調、モルタル調など、豊富なデザインが特徴です。
水回りに強い
「クッションフロア」
「陶器/磁器タイル」
クッションフロア:塩化ビニル素材でクッション性があり、水を弾くため、住宅のトイレや洗面所、脱衣所によく使われます。
陶器/磁器タイル:非常に硬く耐水性・耐候性に優れています。屋外のテラスやエントランス、厨房、デザイン性を高めたい店舗の床面などによく用いられます。
防音性・歩行感に優れた
「カーペット」
「タイルカーペット」
クッション性が高く、足腰への負担を軽減するとともに、優れた吸音性・防音性を発揮します。オフィス空間、ホテルの廊下や客室、図書館、美術館などの公共施設で広く活躍します。部分的に張り替え可能なタイルカーペットが主流です。
床材は「どこに貼るか」によって選ぶべき種類が変わります。
用途別の推奨床材をまとめました。
ホテル向けフローリング
商業施設向けフローリング
オフィス向けフローリング
住宅向けフローリング
最後に、床材の価格相場と、失敗しない選び方のポイントを解説します。
フローリング・主要床材の価格帯の目安
ここでは一般的な床材の種類と、相対的な価格帯の目安をご紹介します。
※施工費は別途かかります。製品のグレードや樹種によって価格は変動します。
| 床材の種類 | 価格帯の目安 | 傾向と特徴 |
|---|---|---|
| 無垢フローリング | ★★★★ | 希少な樹種やグレードにより価格の幅が広い。 天然木ならではの高級品が多い。 |
| 複合(挽き板) | ★★★ | 表面に厚みのある天然木を使用するため、無垢と同等の質感を持ちながらコストも低く、機能性に優れた製品もある。 |
| 複合(突き板) | ★★ | 表面に薄い天然木を使用。主に住宅で広く採用され、木の風合いを楽しみつつ、コストも抑えたい方に最もおすすめ。 |
| 複合(シート) | ★ | 木目をプリントした樹脂シートを使用するため、比較的安価で均一な仕上がりになる。質感よりコストを重視する現場でよく採用されている。 |
| フロアタイル(塩ビ) | ★ | フローリングと比較して耐久性に優れ水にも強い。石目や木目などデザイン性が高い。質感より機能性や導入コストを重視する現場に最適。 |
| タイルカーペット | ★~★★ | クッション性や防音性に優れる。機能(防汚加工など)により価格は変わります。 |
失敗しない!予算と用途に合わせた選び方まとめ
床材を選ぶ際は、導入時の初期費用だけでなく、長期的な視点や安全性、実際の見え方など、多角的な視点で総合的に検討することが重要です。ここでは、失敗しないための選び方のポイントと、それぞれの基準に合ったおすすめ製品をご紹介します。空間の用途やデザインの希望、メンテナンスのしやすさを照らし合わせ、最適な床材を見つけてください。
シックハウス対策の最高等級「F☆☆☆☆(フォースター)」を選ぶ
建材選びでは、シックハウス対策として等級を確認しましょう。最高基準の「F☆☆☆☆」は規制対象外で制限なく使用できますが、星の数が少ない建材は建築基準法に基づき使用面積が制限されます。DIY等のリフォームも同法に適合する必要があるため注意が必要です。
出典:国土交通省「建築基準法に基づくシックハウス対策について」
当社の製品は全て「F☆☆☆☆」か、規制の対象にならない「告示対象外」ですので、安心してお使いいただけます。
ライフサイクルコスト(メンテナンス性)から選ぶ
導入時の初期費用(製品代+施工費)だけでなく、定期的なワックスがけや将来の張り替え費用など、長期的な「ライフサイクルコスト」を見据えた選択が重要です。
オイル塗装品に比べ、ウレタン塗装品はメンテナンスが容易で掃除もしやすいため、住宅だけでなく店舗やオフィスでも重宝されます。
機能性から選ぶ
床材には様々な機能があります。ホテル客室やマンションでは防音性能を、既存の床に上貼りしたい際は上貼り対応品を、
高さの取れない現場では薄型の製品を選ぶなど、建築物の用途に最適な機能を備えた製品を選びましょう。
意匠性から選ぶ
意匠性の観点からも、フローリングにはアンティーク加工のものや、スプーンカット、名栗加工を施したものなど様々な種類があります。
幅についても、35mmの細幅から300mm幅を超える幅広タイプまで、多種多様な意匠から選べます。
フローリングにはどのような種類がありますか?
フローリングは大きく分けて、天然木の一枚板からなる「無垢フローリング」と、合板などの基材に化粧材を貼り合わせた「複合フローリング」の2種類です。無垢材は調湿性や経年変化が魅力ですが、複合フローリングは寸法安定性に優れ、床暖房対応や防音性など機能性に優れた製品が多く、住宅から店舗まで幅広い空間で採用されています。
無垢フローリングの採用で注意すべき点はありますか?
無垢材は天然木ならではの質感や温もりが魅力ですが、複合フローリングに比べ湿度変化による反りや隙間、床鳴りが発生しやすい点に注意が必要です。採用の際は、これらの特性をご理解いただいた上で、空間用途に合わせた樹種や仕上げをご検討ください。
フローリングと塩ビ系床材(クッションフロア等)の使い分け方を教えてください。
木質フローリングは意匠性や足ざわりに優れ、居室やホテルの客室などに適しています。一方、塩化ビニル製のクッションフロアやフロアタイルは、耐水性が高いため、水回りや、意匠よりも耐久性を重視する空間に最適です。適材適所での選定をおすすめします。
フローリングの日常的なお手入れ方法を教えてください。
一般的な複合フローリングやシート床材は、乾拭きや硬く絞った布での拭き掃除が基本です。また、フローリングの質感をより強調できる「オイル仕上げ」は一般的なウレタン塗装品に比べ水濡れや汚れに弱いことや、専用のワックスオイルによるメンテナンスが必要です。
フローリングの施工や張り替えにかかる費用を教えてください。
床材の施工にかかる費用は、選定するフローリングのグレード、施工面積、既存床の撤去の有無や下地の状態によって大きく変動します。当社は建材メーカーであるため、直接の施工費用のご提示は行っておりません。具体的な金額や総工費につきましては、施工を担当される建築業者様や工務店様へお見積りをご依頼ください。


































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