ルーバーとは?室内の目隠しや天井・外壁での役割、
素材別のメリット・デメリットを建材メーカーが解説
「ルーバー」は空間に美しい光と影をもたらし、デザイン性を高める建材です。室内の間仕切りや天井、外壁のアクセントから、設備機器の目隠しまで用途は多岐にわたります。本記事では、ルーバーの基本的な役割や縦・横格子の違い、素材別の特徴を解説します。あわせて、内装制限をクリアできる「不燃」のルーバーも紹介します。
1. ルーバーとは?室内・外壁における役割と「縦・横」格子の違い
ルーバーとは、細長い板材(羽板)を一定の間隔で平行に並べた建材のことです。空間を完全に塞ぐことなく、光や視線、風通しをコントロールできるのが特徴です。室内の間仕切りや外壁の装飾、窓周りの日よけなどに幅広く用いられます。
ルーバーの主な役割(目隠し・通風・遮光)
- 視線の制御(目隠し):
板が一定間隔で並んでいるため、外部からの視線を適度に遮ります。空間の開放感を損なわずにプライバシーを確保できます。 - 通風・採光の調整:
視線を遮りつつも風を通すため、自然な換気を促します。また、窓際に設置すれば直射日光を防ぎ、空調効率も上がります。 - 類似建材(ガラリ・ラティス)との違い:
換気用の「ガラリ」や斜め格子の「ラティス」と似ていますが、建築用語としてのルーバーは、細長い板材を一定の間隔で平行に並べた構造・建材の総称を指します。
光と影を美しく調和させるルーバー効果「縦ルーバー」と「横ルーバー」の特徴・使い分け
縦格子 縦ルーバーの特徴
垂直のラインを強調するため、天井を高く見せる視覚効果があります。斜めからの視線を遮りやすく、ホコリも溜まりにくいため、室内の間仕切りや外壁の目隠しによく採用されます。
横格子 横ルーバーの特徴
上下からの視線を遮るのに適しています。直射日光を遮蔽する効果が高いため、南面や西面の窓に設置する外付けルーバーや、高所の目隠しフェンスなどに向いています。
2. ルーバー素材の種類と、アルミ・人工木・ガラス・天然木のメリット・デメリット
ルーバーの主な素材には、アルミ、人工木、ガラス、天然木があり、それぞれ特性が異なります。設置場所(室内か屋外か)や意匠の条件、予算に合わせて適切な素材を選定することが重要です。
アルミや人工木など各種素材の性質
アルミ製ルーバー
軽量で耐候性や防錆性に優れ、外装でも安定した性能を発揮します。施工やメンテナンスが容易ですが、金属特有の無機質な印象になるため、空間のコンセプトに合わせて選定する必要があります。
人工木ルーバー
木粉と樹脂を混ぜ合わせた複合素材です。天然木に近い風合いがあり、屋外での耐久性にも優れます。色あせや腐朽に強い一方で、製品によっては樹脂特有の質感が目立つ場合があります。
ガラスルーバー
自然光を採り入れつつ、型板ガラスなどを用いることでプライバシーを確保できます。透明感のある意匠が魅力ですが、破損リスクを考慮し、飛散防止フィルムや安全ガラスを採用するなどの対策が求められます。
天然木ルーバー
本物の木ならではの圧倒的な意匠性と豊かな温かみが最大の魅力です。調湿性やリラックス効果に優れますが、経年による色あせや定期的なメンテナンスが必要で、導入コストも高めになる傾向があります。
【比較表】ルーバー素材別の機能性とコスト目安
| 素材 | デザイン性・質感 | 耐久性・耐候性 | メンテナンス性 | 初期導入コスト |
|---|---|---|---|---|
| アルミ | ★★☆☆☆ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ (安価) |
| 天然木(無垢材) | ★★★★★ | ★★☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★☆☆☆ (樹種により高価) |
| 人工木 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ (標準的) |
| ガラス | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ (施工費含めやや高価) |
| ボード株式会社の ウッドペッカー不燃ルーバー |
★★★★★ | ★★★★★ (白華現象なし) |
★★★★★ (ウレタン塗装仕上) |
★★★★★ (無垢不燃の1/2〜1/3) |
ウッドペッカー不燃ルーバー

表面に天然木突板を施した、ホテルや商業施設に最適な不燃ルーバーです。不燃基材に突板を張る構造のため、白華現象のリスクがありません。
- 樹種: オーク、スギ、ウォールナット、アメリカンチェリー
- サイズ: 30×60×2,400mm
WFL-301 オーク
WFL-302 スギ
WFL-303 ウォールナット
WFL-304 アメリカンチェリー3. 天然木ルーバーが採用される理由と「内装木質化」の効果
2021年に改正された「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」の施行により、木造化推奨の対象が公共建築物から民間建築物へと大きく広がりました。これは、建物自体を「第二の森林」として、炭素を固定し続けるカーボンニュートラル(CN)への貢献を促すためです。林野庁や国土交通省も企業に対して木の利用を推進していることから、建物への天然木ルーバーの採用が増えています。
林野庁が推進する民間建築物への木材利用とその効果
建築物などに木材を取り入れることで、以下のようなさまざまな効果が期待されています。
- 快適な暮らし・職場づくりの実現: 木材を利用することは、快適な暮らしや職場づくりに貢献します。実際の民間施設の事例では、駅の待合ラウンジを木質化したことで「利用者が倍増し、1人1人の滞在時間も延びた」、病院施設を木造化したことで「利用患者数が増加し、看護師の応募数も増えた」、さらには「空間価値が高まり、建設費に見合う賃料設定ができた」といった具体的な効果が報告されています。
- 脱炭素社会の実現: 木材は製造時のCO2排出量が少ない省エネ資材です。また、森林が吸収したCO2を炭素として長期間建築物内に貯蔵できるため、2050年のネット・ゼロ(脱炭素社会)の実現に大きく貢献します。
- 地方創生と花粉症対策: 恵まれた人工林資源を「伐って、使って、植えて、育てる」という循環利用を進めることは、林業や木材産業を通じた地域経済の活性化(地方創生)や、花粉症対策にも寄与します。
リラックスと集中をもたらすオフィス木質化室内空間におけるルーバー天井・設備目隠しのメリット
1 開放感を保つ「ルーバー天井」
天井にルーバーを設けることで、配線やダクトなどの設備機器を適度に隠すことができます。空間の開放感を保ちながら、立体的な陰影を演出します。
2 設備機器を美しく隠す
室内に露出する空調機器などの周囲を、木製ルーバーで囲う手法です。機器の通風機能を妨げることなく、インテリアの美観を損なわずに納めることができます。
4. 建築基準法における「不燃材料」の基準と内装制限のクリア
商業施設やホテル、オフィスなどの非住宅建築物では、建築基準法に基づく「内装制限」への対応が必要です。室内の天井や壁に木質仕上げ材を使用する場合、法的な防火基準を満たしているかが重要なポイントとなります。
火災時の安全を確保するため、特殊建築物や3階建て以上の建築物、延べ面積1,000㎡を超える建築物などにおいて、「壁及び天井(天井のない場合においては、屋根)の室内に面する部分の仕上げを防火上支障がないようにしなければならない」と法律で定められています。そのため、内装制限を受ける店舗や施設では、木質の仕上げ材にも規定の防火性能が求められます。
防火材料の区分(不燃・準不燃・難燃)
建築基準法では、火災発生時の加熱開始から一定時間、防火上の要件(①燃焼しないこと、②変形や損傷が生じないこと、③有害な煙やガスが発生しないこと)を満たせる時間に応じて、内装仕上げ材を以下の3つに区分しています。
不燃材料
加熱開始から20分間、防火要件を満たす材料です。コンクリート、れんが、アルミニウム、ガラス、モルタルなどが告示で定められており、最も高い防火性能が求められる部位に使用されます。
準不燃材料
加熱開始から10分間、防火要件を満たす材料です。厚さ9mm以上の石膏ボードや、厚さ15mm以上の木毛セメント板、厚さ9mm以上の硬質木片セメント板などが該当します。
難燃材料
加熱開始から5分間、防火要件を満たす材料です。厚さ5.5mm以上の難燃合板や、厚さ7mm以上の石膏ボードなどが該当します。
出典:国土交通省「不燃材料を定める件」、「準不燃材料を定める件」、「難燃材料を定める件」
木質系仕上げ材が不燃材料として認められる背景:2000年の「性能規定化」と大臣認定制度
建築基準法において「不燃材料」として認められるのは、政令で定める技術的基準に適合するもののうち、国土交通大臣が定めたもの(いわゆる告示材料)、または国土交通大臣の認定を受けたものです。無垢材などの一般的な木質材料は告示材料には含まれていませんが、あらかじめ指定性能評価機関による性能評価を経て「国土交通大臣認定」を取得した製品であれば、不燃材料として使用することが可能になります。
このような木質系の不燃材料が実用化される背景には、2000年(平成12年)の建築基準法改正による基準体系の移行があります。それまでは、原則としてあらかじめ定められた仕様を満たす構造方法のみが認められる「仕様規定」でしたが、この改正により「性能規定化」が行われました。これにより、法令が要求する防火性能などの基準を満たしていることが性能評価で確認されれば、多様な建築材料について個別に大臣認定を取得して使用できるようになったのです。
5. 無垢不燃材の課題を解決する製品ラインナップ
従来の無垢不燃木材は、難燃薬剤が湿気と反応して表面に白い粉が浮き出る「白華(はっか)現象」などの美観上の問題や、導入コストの高さが課題でした。また、現場でルーバーを1本ずつ等間隔に固定する作業は、施工手間の増大や工期の長期化を招きます。ボード株式会社では、これらの課題を解決し、意匠性・施工性・コストを両立させた不燃ルーバー製品を展開しています。
パスポートウォール不燃ルーバーマルチカラー

多彩なカラー塗装に対応した、スギの無垢不燃ルーバーです。一般的な無垢不燃ルーバーは無塗装が主流でしたが、パスポートウォール不燃ルーバーマルチカラーは全7色のカラーバリエーションに加え、特注色にも対応しています。
- 樹種: スギ源平(無節・上小節)
- サイズ: 30×120×2,950mm / 30×120×3,950mm
PWLMC-01 クリアー
PWLMC-02 ミディアム
PWLMC-03 ホワイト
PWLMC-04 グレー
PWLMC-05 レッド
PWLMC-06 グリーン
PWLMC-07 ダークブラウンウッドペッカー不燃ルーバー

表面に天然木突板を施した、ホテルや商業施設に最適な不燃ルーバーです。不燃基材に突板を張る構造のため、白華現象のリスクがありません。
- 樹種: オーク、スギ、ウォールナット、アメリカンチェリー
- サイズ: 30×60×2,400mm
WFL-301 オーク
WFL-302 スギ
WFL-303 ウォールナット
WFL-304 アメリカンチェリーウッドペッカーリブパネル(準不燃)

ベースとなるパネル(厚さ6.2mm)に、リブ(18mm角)があらかじめ等間隔で一体化された製品です。パネルを連続して張り合わせるだけで、ルーバー調の壁面や天井が完成します。
- 樹種: オーク、ウォールナット、アメリカンチェリー
- サイズ: 24.2(6.2+18)×432×2,400 mm
WRP-401 オーク
WRP-402 ウォールナット
WRP-403 アメリカンチェリー関連商品:ウッドペッカー不燃シリーズ
「ウッドペッカー不燃シリーズ」は、表面に天然木突板を使用し、6mmの不燃基材と貼り合わせた総厚6.2mmの不燃壁・天井材です。国土交通大臣認定の「不燃認定」を取得しており、商業施設、ホテル、オフィス、公共施設など、厳しい内装制限のある空間でも、シートやメラミン化粧板にはない「本物の天然木の高級感」を安全に取り入れることができます。
圧倒的なデザインの自由度
無垢の不燃材では注入が難しかったナラやウォールナットなどの「広葉樹」を含め、数十種類もの樹種に対応可能です。
また、アンティーク、ラスティック(傷加工)、ヘリンボーン、有孔パネル、ルーバーなど計100品番以上の豊富なバリエーションを展開し、設計士様やデザイナー様の細やかなこだわりに応えます。
不燃認定とコスト削減を両立
国土交通大臣認定の不燃認定を取得しながら、無垢材の不燃羽目板と比較し、価格をおおよそ2分の1から3分の1程度に抑えることができます。
さらに、釘を使用せず「接着剤と両面テープのみ」でキッチンパネルと同様の要領で施工できるため、職人の手間と工期を大幅に軽減します。
柔軟な特注対応と短納期対応
カタログ掲載外のサイズや色味変更はもちろん、地域産材(県産材)の対応も可能です。
すべて安心の国内生産(国産品)であり、約2〜4週間程度で出荷(※)という短納期で全国への配送を実現しています。
※品番・時期・数量により、さらにかかる場合もあります。
ウッドペッカー不燃シリーズ 商品ラインナップ
ウッドペッカー不燃シリーズの納入実績
6. よくある質問(FAQ)
ルーバーを導入する際、よく寄せられるご質問をまとめました。
Q. 内装制限を受ける商業施設や公共施設で、天然木のルーバーを使用できますか?
Q. ルーバーに似た建材(ガラリ、ラティス)との違いは何ですか?
Q. 縦ルーバーと横ルーバー、可動式と固定式はどう使い分けますか?
また、採光や風量を環境に合わせて細かく調整したい場所には、羽の角度を変えられる「可動式」が適しています。
Q. 導入費用や購入方法を教えてください。
当社は建材メーカーとして材料を販売しており、一般のお客様との直接取引や、施工費用の提示は行っておりません。施工費を含む総工費(材工価格)については、販売代理店様や施工を担当される工務店様へお見積りをご依頼ください。

















